Isabella Stewart Gardner Museum

全くもって幸運なことですが、私が4年間通ったボストンの美大のすぐ裏にイザベラ・スチュワート・ガードナー美術館 (Isabella Stewart Gardner Museum) がありました。私は中高時代をヨーロッパで過ごしたこともあり、いろんな美術館に足を運ぶ機会がありましたが、この美術館には少なからず影響を受けました。美術館は芸術家のパトロン、美術品コレクターとして著名なアメリカ人女性イザベラ・スチュワート・ガードナーが1903年に開設したもの。コレクションのすべてはガードナーが収集したもので、フェルメールの『合奏』やティツィアーノ・ヴェチェッリオの『エウロペの略奪』他、世界的に有名な絵画、タペストリー、彫刻があります。

建物はガードナー自らが15世紀ヴェネツィアのルネサンスの邸宅を模して設計させたもので、装飾などはヨーロッパから持ち込まれるなど、彼女のこだわりが細部に至までうかがえます。この美術館に足を踏み入れる人が誰でもはっとさせられるのが4階建ての吹き抜けに囲まれた中庭。毎月四季折々の草花が植えかえられ、それはそれは美しい。美大生は入館料がタダだったということもあり、私はしょちゅうこの美術館に通い、時にはギャラリーを廻らずに中庭で読書して帰ることもしばしばありました。そして20世紀の初頭にガードナーが作家、画家、思想家やボストン社交界を相手に音楽会をひらいたりする場面を想像してうっとりしたものです。館内は展示室というより邸宅の一部屋一部屋に個人の趣味で集められた美術品が飾られているといった趣で、ルネサンス期の絵画が天井近い壁にひっそりと掛けられていたりしてびっくりします。絵画は白い壁に目線の高さに掛けるのが常識だと思っていた私は、この出会い以来自宅の壁には何枚も額をかけるを好むようになりました。額はもっぱらアンティークです。

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