オフィーリア 悲劇の美

最近、暑い。じめじめと蒸し暑い。オフィーリアの絵を見たら、涼しくなるとか思い「オフィーリア画像集」を作ってみました。オフィーリアばかり眺めていたら、確実に涼しくなりました。

オフィーリアはシェイクスピアの戯曲「ハムレット」の主人公、王子ハムレットの恋人。オフィーリアを題材にした絵画は実にたくさんありますが、私が一番好きなのは、そして一番有名なのはイギリ人画家、ミレーの、怪しいまでに美しい「オフィーリア」でしょう。ミレーの絵の他は全て、現代のアーティーストによる作品です。

「ハムレット」のあらすじ

デンマーク国王が急死し、王の弟クローディアスはハムレットの母、ガートルード王妃と再婚し、王座に就きます。父の死と母の早い再婚とで憂いに沈む王子ハムレットは、従臣から父の亡霊が夜な夜な城壁に現れるという噂を聞き、確かめに行きます。父の亡霊はから、クローディアスに暗殺されたと告げられたハムレットは、復讐を誓い狂気を装います。宰相ポローニアスは、その原因を娘オフィーリアへの実らぬ恋ゆえだと察し、探りを入れるようオフィーリアに命じますが、ハムレットは彼女を無下に扱います。やがて、王が父を暗殺したという確かな証拠を掴んだハムレットは、母と会話しているところを隠れて盗み聞きしていたポローニアスを、王と誤って刺殺してしまいます。オフィーリアは度重なる悲しみのあま正気を失い、花をいっぱいに抱えながら、宮廷や野原をふらふらとさ迷い、やがて川に落ちて溺死してしまいます。ハムレットの存在に危険を感じた王は、暗殺を企みますが、王妃が毒入りとは知らずに酒を飲んで死に、毒剣で傷を負ったハムレットは、王を殺して復讐を果たした後、事の顛末を語り伝えてくれるよう親友ホレイショーに言い残し、ハムレットも死にます。

劇中、オフィーリアの死を、王妃ガートルードが語る場面があります。

小川のほとりに柳の木が斜めに立ち、
白い葉裏を流れに映しているところに。
オフィーリアがきました、キンポウゲ、イラクサ、
ヒナギク、それに口さがない羊飼いは卑しい名で呼び、
清純な乙女たちは死人の指と名つけている、
紫蘭の花などを編み合わせた花冠を手にして。
あの子がしだれ柳の枝にその花冠をかけようと
よじ登ったとたんに、つれない枝は一瞬にして折れ、
あの子は花の冠を抱いたまま泣きさざめく流れに
まっさかさま。裳裾は大きく広がって
しばらくは人魚のように川面に浮かびながら
古い歌をきれぎれに口ずさんでいました、
まるでわが身に迫る死を知らぬげに、あるいは
水のなかに生まれ、水のなかで育つもののように。
だがそれもわずかなあいだ、身につけた服は
水をふくんで重くなり、あわれにもその
美しい歌声をもぎとって、川底の泥のなかへ
引きずり込んでいきました。
『ハムレット』第4幕7場より
シェイクスピア『ハムレット』 小田島雄志 訳 

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